寒冷凝集素症

症状

黄疸や貧血、ヘモグロビン尿の出現が特徴的であり、慢性化したケースでは冬に悪くなる嫌いがあり、溶血症状が現れたり消失したりします。その他、末端のチアノーゼやレイノー現象を認め網状皮斑や感覚異常なども出現します。

原因

血管内溶血発作が寒冷に晒されることによって引き起こされます。寒冷凝集素症(かんれいぎょうしゅうそしょう)はリンパ腫に続いて発症する場合、温式AIHAと並んで存在する複合式、マイコプラズマ及びウイルス感染後、慢性特発性といった病型が認められます。

治療法

慢性型と急性型に分類され、前者ではシクロホスファミドといったアルキル化薬の投与の他、これと合わせてステロイド薬が利用されることもあります。血症除去術が実施されることもあり、これは単クローン性IgMを取り除くために行われます。慢性型は生活する上での温度環境に左右されるため、適切な温度管理が行えないケースでは住まいを変更する必要性に迫られます。急性型では短い期間、中等度量のステロイドが投与されることもあります。しかし、全身保温が溶血を抑えるのに役立つため、徹底した管理が行われます。尚、慢性特発性は潜行性に発病し、長期間に渡って慢性の経過を辿ります。リンパ腫に続いて発症するケースでは元となる病気の経過に左右されます。一般に、慢性特発性のものを除くと、急性経過をたどった後、消失します。