リンパ球減少症

症状

急激なリンパ球減少は、ウイルスや細菌、真菌、寄生虫などの感染症を招きやすくなってしまいます。しかし、軽いリンパ球減少症ではこれといった症状を示さないケースが多いと言われています。

原因

血中に含まれる白血球数の凡そ四割弱がリンパ球となります。リンパ球減少症(りんぱきゅうげんしょうしょう)とは、血中におけるリンパ球数が極端に減少する疾患を言います。よく知られる原因ではエイズによるHIV感染であり、これらの疾患に起因して血中におけるリンパ球数は少なくなります。病気以外でも放射線療法を行っている間や化学療法を実施している間は、一過性のリンパ球数低下を招きます。尚、Tリンパ球、ナチュラルキラー、Bリンパ球の三つがリンパ球を構成しているものであり、この内Tリンパ球とナチュラルキラーは寄生虫やウイルス、細菌、真菌などから生体への感染を防御しています。Bリンパ球は抗体生成に関わっている物質であり、これが減少すると形質細胞も少なくなり、延いては抗体生成能も落ちてしまいます。

治療法

本疾患は白血病、ホジキン病、リンパ腫、エイズ、栗粒結核といった遺伝性感染症、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、ある種のウイルス性感染症、そして毛細血管拡張性運動失調やヴィスコットオールドリッチ症候群、ディジョージ奇形、重症複合免疫不全症候群などが原因となるため、治療方法もこれらの疾患を基礎に選択されます。そのため、感染に起因するものはその病原菌に有効とされる抗生物質や抗ウイルス薬、抗真菌薬などが投与されます。また薬物に起因するものでは、その利用を中止します。