亜急性壊死性リンパ節炎

症状

軽い圧痛が出現し、リンパ節は弾性硬になっており、その大きさは一センチ程度で複数個生じます。周りの組織との癒着は認められず、血液検査では白血球の減少が見られます。また発熱と共に感冒様の症状を呈し、頸部リンパ節腫脹を両側或いは片側に生じたり、鼠経部や腋窩に発生することもあります。壊死性病変を示しますが、これは全てにおいて等しく見られるものではありません。また壊死が見られても患部の肉芽腫は認められず、好中球浸潤も見られません。伝染性単核球症や悪性リンパ腫との鑑別診断を必要としますが、通常リンパ節生検を行います。

原因

近年単独の病気として扱われるようになったもので、組織像も特徴を有したものになっています。男性より女性に多く見られる疾患であり、その年齢も二十歳前後となっています。リンパ節において刺激物から免疫の過剰反応が原因ではないかと指摘されていて、肌に付着した薬物、ウイルス、トキソプラズマといった諸説が存在しています。あくまで仮説の領域を出るものではなく、ハッキリとした原因は分かっておりません。

治療法

非ステロイド系消炎鎮痛薬といった薬物療法を行います。見通しは良く、数ヶ月で自然に改善するケースも見られます。ただし、亜急性壊死性リンパ節炎(あきゅうせいえしせいりんぱせつえん)の再発も見られます。尚、抗生物質には効果が認められません。