慢性うっ血性心不全

症状

慢性うっ血性心不全(まんせいうっけつせいしんふぜん)の初期段階では動悸や息切れを運動の際に示し、進行していくと呼吸困難などが安静時において生じます。また食欲不振や浮腫み、夜間の喘息なども呈するようになります。急性心不全では急に現れるため重症になりやすいと言われています。慢性心不全は生命の見通しに支障が発現する状態となります。

原因

うっ血が心臓の悪化した箇所より後方に生じることが原因で、肺水腫も左心室機能低下に伴って発生します。また肺のうっ血も見られます。尚、心不全は心機能低下により体に必要とされる血液量を駆出できない病態のことを意味します。

治療法

心臓への負荷を軽減させることが重要で、利尿薬及び強心薬を用いて心臓の機能を亢進させます。また、塩分を排出し、余計な水分を取り除きます。日常生活では安静を心掛けます。浮腫みが見られる時は、塩分の摂取制限も厳格に行います。消化に負担をかけない食事をとり、ガスの発生もなるべく生じないように考慮します。利用される薬物では血管拡張薬であるアンジオテンシン変換酵素阻害薬や強心薬であるドブタミン及びドパミンを併用するケースもあります。手術が行われる場合は、ペースメーカーや心臓移植などとなります。しかし、現実的には適合するケースが少ないため、現状ではなかなか難しいとされます。