ポイツ・イェガース症候群

症状

ポイツ・イェガース症候群(ぽいつ・いぇがーすしょうこうぐん)では黒い色素斑が口唇及び口腔粘膜、そして四肢の末端部分に生じます。また下部排泄口の脱出、血便、イレウス、腹痛といった消化器症状も見られます。更に腸重積を合併するケースが多くなっており、大半は小腸において生じます。検査では他臓器癌の存在が精査され、そのほか内視鏡検査や生検、X線検査などが行われます。

原因

十万人に一人と言われる病気であり、遺伝性となります。これは常染色体性優性遺伝性疾患であり、消化管ポリポーシスと皮膚粘膜に色素沈着を引きを越す疾患を合併したものとなります。LKB1遺伝子と呼ばれている19番染色体において異常が認められています。食道以外の全ての消化管においてポリープが存在し、大きさや形状も様々で、あちこちに散らばって確認できます。大腸腺腫症に比するとその形態も幅広いものであり、有茎性で数センチ以上のものが見られることもあります。合併症として消化癌を引き起こすこともあり、ポリープは一部腺腫が混じっています。ただ多くは過誤腫となります。その他、悪性腫瘍が他臓器である子宮や肺、卵巣などに認められることもあります。

治療法

手術による治療方法は腸重積と診断された場合であって即時に実施されます。また内視鏡的ポリペクトミーによる治療法もあります。通常、極力保存療法が薦められています。