食道癌

症状

食道癌(しょくどうがん)の初期段階では、食事の際のつかえが見られます。また胸骨周辺の痛みや胸焼け、食物を摂取した際にしみるような痛みを生じます。更に癌が悪化していくとこれらの痛みは消失することもあります。こういった症状が消失したために治療が遅れるケースも見られます。尚、転移の際の症状では吐血や声のかすれなどがあげられます。

原因

ハッキリとした原因は解明されていませんが、喫煙、アルコール、辛いものや熱いものを食する習慣などが関与しているものと考えられています。発症率は胃癌に比較すると低くなっていますが、男性に多く見られる疾患です。また六十代が非常に多く、五十代、七十代の順番に並んでいます。発病した場合、その進行速度も速く、転移しやすい傾向にあり、悪化すると手術も困難になっていきます。食道癌では大半が胸部食道に発症します。

治療法

早期癌ではその生存率も非常に高くなっているため、大半が治癒することになります。通常、手術による治療法が実施されますが、近年では早期のケースで内視鏡を用いて切除することもあります。手術ではリンパ節郭清を不足なく実施し且つ患部を含めて食道粘膜を広範囲に切除します。その際、切り取った組織の変わりに胃などの細胞で代用します。その他、放射線療法や抗癌剤、化学療法と放射線療法を組み合わせた治療方法も数多く行われています。