胆嚢良性腫瘍

症状

腺腫は茎を有し、ポリープ状隆起をもって単発します。化生性ポリープは多発することもあり、無茎性若しくは広基性であり、過形成と推定される上皮から構成されています。非腫瘍性であり、五ミリ程度の大きさのものが多いとされます。粘液線化生を随伴させた上皮における増殖が示されます。炎症性ポリープは炎症に起因して隆起した病変であり、大きさは化生性ポリープと似たようなものです。有茎ないし無茎と色々な形状があり、上皮においても有するものと無いものがあります。コレステロールポリープはポリープ状隆起をきたしたコレステロール沈着によるもので、胆嚢粘膜に認められます。多発傾向を示し、茎は細くなっています。上皮成分はあまり見られません。

原因

胆嚢良性腫瘍(たんのうりょうせいしゅよう)には上皮性腫瘍と非上皮性腫瘍があり、前者は腺腫と化生性ポリープに分類されます。また胆嚢における腫瘍様病変には炎症性ポリープ、コレステロールポリープ、異所性組織などがあります。

治療法

手術適応は一センチ以上の隆起で且つコレステロールポリープを除外したものとなります。これは癌の発生が疑われるためで手術が実施されます。鑑別診断にはEUSやUSが採用され、隆起の形態やその大きさの程度によって判断されます。凡そ五ミリ以上の隆起で且つ単発するものでは化生性ポリープ、腺筋腫症、早期癌、腺腫、炎症性ポリープ、コレステロールポリープなどが疑われ、観察によって増大を示すようであれば手術適応も視野に入ります。一般に隆起が多発し、その大きさが五ミリ以下ではコレステロールポリープと診断されます。