症状
リウマチ熱(りうまちねつ)ではまず溶連菌に起因する咽頭炎を示します。熱の上昇と共に大関節部に痛みを発し、その箇所は変動します。また心筋炎及び弁膜症を発症します。このため、動悸や呼吸困難などが見られ、脈も打つ速度が増していきます。更に体を無意識に動作させる神経症状を示すこともまれに見られます。検査では溶連菌抗体が上昇しており、白血球増加や赤沈亢進などが示されます。尚、関節リウマチと同様の変形を出現させることはあまりありませんが、ケースによっては亜脱臼に起因して変形を惹起することがあります。ただし、機能にはそれほど影響を与えることはなく比較的維持されているとされます。
原因
細菌感染が原因と考えられており、A群β溶血性連鎖球菌が該当します。この感染に引き続いて発症する心臓障害及び関節炎などは、免疫機能に障害をきたす事で続発すると言われています。現在、ペニシリンなどの抗生物質によって多くが予防されると言われています。
治療法
心機能の異常が見られればペニシリンなどの抗生物質と共に副腎皮質ステロイド薬が適用されます。これは溶連菌感染に起因するためで、心不全などが心臓の炎症から見られるものに対しては更に強心薬と共に塩分摂取の調整も行います。アスピリンといった非ステロイド系の抗炎症薬などは関節痛に適用されます。リウマチ熱では再発の予防に視点が置かれているため、一旦症状が改善しても抗生物質などの治療は継続して行われます。また心臓における障害の進行を防ぐことも重要とされています。