疣状胃炎

症状

疣状胃炎(いぼじょういえん・ゆうじょういえん)は精神的なストレスとの因果関係も指摘されていますが、通常、胃部膨満感や悪心、心窩痛などを生じます。合併症では胃潰瘍や十二指腸潰瘍などが多く見られます。患部は真ん中部分がへこんで発赤や白苔が見られる事もあり、無茎で且ついぼ状で高く盛り上がっています。消失しないものはこの隆起が高くなっており、見た目も鮮やかに浮かび上がっています。一方消失するものは隆起も低めで、真ん中のへこみも浅いものとなっています。折り目に沿って多発するケースが多いとされます。検査では生検の他、内視鏡やX線が利用されます。

原因

腺窩上皮の過形成に起因するものは体部腺域に見られ、幽門腺の増加に起因するものは幽門部にみられます。また発生する隆起にはたこいぼ型のほか、棍棒型や蛇行型、球型などがあります。これは胃ポリープの病変と言われており、発ガンや再生性ポリープとの因果関係が示唆されています。尚、胃体及び幽門部に認められるケース、体部腺域に限定して認められるものは特に年配の方に見られる症状となっています。幽門部に認められる疣状胃炎は若年期に生じたものが高齢に至るまで見られます。

治療法

無症状であれば経過観察となりますが、薬物による治療方法では粘膜保護薬、制酸薬、H2拮抗薬などが使われます。尚、疣状胃炎では長期間その変化が見られないことが多く、ケースによっては良性有茎性ポリープへ病変してしまうこともあります。