低蛋白血症

症状

腹水及び浮腫が主症状であり、中でも浮腫は低アルブミン血症が絡んでいます。血清に存在するアルブミンが減少をきたすと、血管外腔へ電解質及び水分の移動が示されます。これによって浮腫を招きますが、その際、門脈圧亢進が出現すると腹水も引き起こされます。

原因

血清内の蛋白は動的な釣り合いがとれている環境下にあります。この蛋白濃度のバランスを決定するものは漏出スピードや異化、合成スピード、体内における分布域となります。低蛋白血症(ていたんぱくけっしょう)は血清蛋白の濃度が減少した病態を指します。この血清蛋白はアルブミンと免疫グロブリンから構成されており、本疾患はこの内単独若しくは両方に減少を示すことで引き起こされます。免疫グロブリンはB細胞機能またはT細胞機能の異常から低下をきたしますが、本疾患ではその多くがアルブミン減少から引き起こされています。つまり、免疫グロブリンのみの低下から低蛋白血症を引き起こすケースはあまり見られません。免疫グロブリンが漏出スピードや体内における分布域の異常から減少を示すケースでは、これに伴ってアルブミンも減少することになります。

治療法

顕著な腹水や浮腫が認められ、それが不快をもたらすケースではアルブミンを補うこともあります。通常、元となる病気を治療することで、低蛋白血症は軽快を示します。