症状
瀰漫性で柔軟性のある甲状腺腫を出現されますが、巨大化することはほとんどありません。
原因
甲状腺においてホルモンの生成を阻害する物質を食物として摂取してしまったり、過剰な食塩摂取、ヨード不足などが原因となります。これによって甲状腺分泌が減少し、甲状腺が腫れてしまいます。また慢性甲状腺炎に起因するケースも見られます。ただし、甲状腺機能低下症及びバセドウ病で出現する症状は認められません。甲状腺に腫れは生じるものの、その働きには異常が認められません。ハッキリとした原因は分かっていませんが、若年層の女性に多く見られます。尚、単純性甲状腺腫(たんじゅんせいこうじょうせんしゅ)は非中毒性甲状腺腫とも呼ばれます。一方、バセドウ病は中毒性甲状腺腫とも言われます。また原因が特定された場合、本疾患には該当しなくなります。これは甲状腺機能が正常である甲状腺腫を単に単純性甲状腺腫と呼んでいるに過ぎないためです。
治療法
甲状腺ホルモン剤の投与による治療方法がとられることがあります。これによって甲状腺刺激ホルモンであるTSHが下垂体よりその分泌が抑えられ、延いては甲状腺の腫れも縮小します。ただし、上記の治療法は甲状腺腫が巨大化したケースであって通常は経過観察となり、特別な治療の必要性はありません。