痛風

症状

急激に関節痛を発症し、中でも足の親指の付け根において生じることが多くなっています。また他の足の指や足首などにも見られ、その範囲は肘や膝、手の指など広いものとなっています。特に治療をしなくても数日で激痛の絶頂は過ぎ、初発発作であれば数週間で自然に軽快します。ただし、痛風(つうふう)は再発しますので、激痛の記憶が薄れた頃に再度引き起こされます。更に再発間隔は次第に短縮され、激痛が継続する期間も徐々に延長されていきます。慢性に移行すると痛風結節が指、肘、膝、耳たぶなどに発生しコブができあがります。悪化すると骨の変形や尿毒症、腎不全などを招きます。

原因

継続した高尿酸血症から引き起こされ、急性関節炎症状を呈します。痛風は血中において尿酸が増加することが原因であり、この物質は新陳代謝によって発生する老廃物となります。腎臓から尿内へ移動しますが、血中にも一定比率で存在しています。通常、血液中に溶け込んでいますが、一定量の濃度に達すると溶解できずに結晶となってしまいます。この結晶が血液と共に体内を循環し、その際、関節において引っかかってしまいます。痛風発作による激痛はこの結石が関節において蓄積されてしまうことで生じます。尚、結晶は痛風腎をも引き起こしますが、これは腎臓において結晶が蓄積された結果となります。

治療法

痛風発作に対してはコルヒチン及び非ステロイド抗炎症薬などが用いられます。高尿酸血症に対しては、プロベネシドやアロプリノールなどが用いられます。前者は尿内へ尿酸を移動させる薬であり、後者は尿酸の発生を抑制する働きがあります。また水分も多めに補給します。更にアルカリ性の尿を維持するため、酸性尿改善薬が適用されます。その他、合併症を防ぐことも重要となります。