低血糖

症状

自律神経系の症状では発汗、頻脈、動悸、手指における振戦などがあげられます。中枢神経系におけるグルコース欠乏症状では倦怠感や脱力、集中力低下、眠気、頭痛などを出現させます。更に悪化すると意識障害から昏睡を招きます。その際、痙攣などを見る場合もあります。

原因

高頻度に見られるのは経口糖尿病薬やインスリン注射などであり、これらが原因となります。通常60mg/dl以下になった場合を低血糖と言い、脳の働きに影響を与え、極端に生じた場合、低血糖昏睡を招きます。これは脳におけるエネルギー代謝の多くがブドウ糖によって行われているためです。誘因となるのは薬剤の過剰利用の他、過激な運動、嘔吐、下痢などとなります。その他、下垂体前葉機能不全や副腎不全など内分泌の病気、腎臓障害や肝臓障害で且つ高度であるケース、インスリン自己免疫症候群、腫瘍、インスリノーマなども低血糖(ていけっとう)を引き起こす要因になります。

治療法

対症療法であるブドウ糖摂取が有効的です。ただし、αグルコシダーゼ阻害薬の利用中では、グルコースの投与が行われます。原因によって治療方法も違い、インスリノーまでは腫瘍摘出が行われます。低血糖は重症化すると不可逆的な脳損傷を招く可能性もあり、すぐに治療を行う必要性があります。意識障害の喪失が認められないケースでは上記の通りですが、意識障害から経口投与が出来ないケースではグルコース液の静脈注射が行われます。