骨粗鬆症

症状

閉経後の女性に多く見られ、四十代から始まると言われています。主に骨量の減少を示し、短くなった脊柱や湾曲した脊椎が特徴です。いずれも椎体の変形によって引き起こされ、身長が低くなったり、背中が曲がったりします。また腰や背中に痛みを生じ、軽い衝撃で大腿骨頸部や脊椎などに骨折を招きます。これらは骨が非常に脆くなっていることに起因します。

原因

骨量減少から骨折しやすくなった状態を骨粗鬆症(こつそしょうしょう)と言います。閉経後において女性ホルモンの減少が原因と考えられています。また日常的にカルシウムの摂取不足をきたしていたり、アルコールやタバコ、運動不足なども危険因子となります。その他、遺伝的素因も指摘されています。

治療法

ホルモン補充療法に有効性が認められています。これは女性ホルモンの卵胞ホルモン及び黄体ホルモンを混合させたものであり、骨の代謝を正すために実施される薬物療法です。ただし、癌や不正出血などの副作用も指摘されており、このためラキシフェンと呼ばれる黄体ホルモン製剤が適用されることもあります。これは骨に限って効果を示すとされているものであり、同時に骨折を見る場合は、通常の骨折治療も平行して行われます。その他、適度な運動や十分なカルシウム摂取にも心掛けます。運動不足は筋力の低下から骨の強度も低下してしまいます。また太陽にあたることもある程度必要であり、これはビタミンDの生成が促されるためで、延いてはカルシウムの吸収率も高めてくれます。