症状
傷口からの出血や鼻出血、皮下出血などを出現させます。このため、肌にはアザが現れ、更に胃や腸内部での出血が起こった際は吐血を随伴させることや、便及び尿中にも出血が認められることがあります。その他、骨の脆弱化もきたしやすくなっています。尚、新生児においては出血を脳内に引き起こし致命的になることもあります。
原因
ある種の抗生物質や抗痙攣薬、抗凝固薬などは、それを利用することでビタミンK欠乏症を引き起こすことがあります。またミネラルを多量に含有する油を過剰に摂ると、体内でのビタミンK吸収率が低下します。更に体内での脂肪の取り込みを阻害する疾患においても同様のことが言えます。その他、出血性疾患が新生児に見られる際、これを防ぐ目的でビタミンKが投与されます。誕生時にそれが行われず、母乳で成長した後にビタミンK欠乏症を引き起こすことがあります。
治療法
高度の肝障害が見られるケースでは輸血をします。これは血液凝固因子を補う目的で行われます。通常はビタミンKの注射若しくは抗凝固薬による治療方法がとられます。ただし、肝障害を引き起こしたケースでのビタミンK注射では、血液凝固因子の合成不能状態を招くことがあります。