思春期早発症

症状

女性では九歳未満において初潮を迎え、乳房の発達などが見られ、男子では声変わりや男性の機能の発達、ヒゲが生えるなど普通より早期に二次性徴が出現します。また骨の発達も性ホルモンに起因して促されるため、通常の子供より身長は高めになります。ただし、骨の成熟も性ホルモンによって促されるため、結果的に身長は低くなります。これは早くに骨端線が閉じてしまうことに由来します。尚、思春期早発症(ししゅんきそうはつしょう)は性早熟症(せいそうじゅくしょう)とも言います。

原因

ゴナドトロピン分泌の増加が原因であり、女性ホルモン及び男性ホルモンもゴナドトロピン分泌に伴って増加します。これにはゴナドトロピンが通常の子供より早くに増加傾向を示すケースや視床下部に生じた腫瘍から胎盤性ゴナドトロピンが分泌されてしまう場合などがあります。また合併した髄膜炎及び水頭症といった疾患に起因して発症することもあります。更に胚芽腫といった視床下部における病変を原因とする場合、男子に多く認められます。ただし、女子では原因がハッキリ分からないケースが多いとされます。

治療法

原因が特定できないケースではゴナドトロピン分泌を阻害する薬が用いられます。これによって性腺分泌を抑制しますが、この薬の投与はその子供の思春期に該当すると思われる時期まで継続することになります。一方、原因がハッキリとしている場合は、それを取り除きます。