成長ホルモン分泌不全性低身長症

症状

標準とされる身長より低く、且つ身長の伸びが遅滞します。原因不明の特発性では誕生時から低身長で移り変わります。一方、続発性では元となる病気が現れ、成長ホルモンの分泌が落ち始めた時から身長が伸びにくくなります。

原因

成長ホルモンだけが欠損しているものと幾つかの下垂体ホルモンの欠如をきたしているものがあります。また成長ホルモン分泌不全性低身長症(せいちょうほるもんぶんぴつふぜんせいていしんちょうしょう)では、原因不明の特発性と続発性のものがあります。後者では頭蓋咽頭腫、胚芽腫、別の脳腫瘍、結核性髄膜炎、下垂体腫瘍などが原因となります。

治療法

成長ホルモン分泌不全が原因であるため、hGH製剤が用いられます。また別の下垂体ホルモン分泌欠損に対してもホルモン補充療法が適用されます。ただし、hGH製剤には糖代謝異常やペルテス病、大腿骨頭壊死など副作用が発生することもあります。また、hGH製剤を用いて治療を行っている際は、合併症や食事の管理、思春期発来、骨年齢、年齢、甲状腺機能低下症といったものに慎重を要し、適切な処置を施す必要性があります。更に骨年齢13歳を超えると改善が見られなくなる傾向にあるため、治療はなるべく早期に行うことで得られる効果も高まります。尚、成長ホルモン分泌不全性低身長症はターナー症候群やラロン型小人症、甲状腺機能低下症に起因する低身長、思春期遅発症などとの鑑別を要します。