熱傷

症状

火傷の面積とその深さによって異なります。また深さは一度から三度に分類されます。一度は皮膚の発赤や軽度の浮腫などで表皮部における火傷となります。痛みはヒリヒリとした感じになります。二度は真皮にまで達した火傷で、発赤と共に水疱が見られます。また高度の痛みがあり、これは神経にも影響が出ているためです。深層熱傷と浅層熱傷に分類され、前者は治癒も遅くなり、傷跡を残存させてしまうケースも見られます。また、後者では水疱下が発赤している程度に留まりますが、前者では白色に変化します。三度は皮下脂肪にまで熱傷(ねっしょう)が達した場合であり、真皮内に存在する神経及び血管は損傷してしまいます。また無痛性であり、白っぽい皮膚色となります。これは組織が壊死したことを意味し、時間の経過と共に剥がれて潰瘍を形成します。しかし、治癒に時間がかかり、傷跡も残します。

原因

火炎熱傷、高温液体、接触熱傷、低温熱傷、凍傷などが原因となります。幼小児では全身の凡そ一割程度、成人のそれでは二割程度で、脈拍低下、頻脈、末梢部におけるチアノーゼ、尿量低下、血圧低下、意識障害などを生じます。熱傷を受けた範囲が上記数値を満たせば、重症熱傷と呼ばれます。

治療法

限局性の火傷に対しては冷却によって対処します。その際、抗生物質の内服或は、抗生物質を含有する軟膏を塗布したり、若しくは消毒を行いますが、これは感染を予防する目的で実施されます。尚、深い火傷では、壊死した細胞を除去したり、感染を予防する治療が中心となります。程度によっては植皮手術が実施されるケースもあります。