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レナジェル。
一般名
塩酸セベラマー
「ふぉすぶろっく」の概要
本薬剤はリンと消化管において結合し、便と共に体外へ排泄する働きがあります。これによってリンが消化管において吸収されるのを阻害し、延いてはリンの血中濃度を下げる働きがあります。通常、リンが食品に含有されていてこれを摂取した場合、腸管から吸収されることになります。しかし、健康であればリンは尿と共に体外へ排出されます。ところが透析治療を受けているなど腎機能が低下しているケースにおいては、この過程がうまくいかず、リンは排泄されずに高リン血症を招きやすくなります。この疾患は石灰化を関節の周りや心臓及び血管などで発生させるため、命に関わる危険を生じます。本薬剤は透析を行っている人の高リン血症を改善させる働きがあり、過剰になった消化管内のリンと結合して、体外へ便中に混じって排泄させます。かつて、炭酸カルシウムや水酸化アルミニウムがリンの排出を目的に用いられていましたが、副作用の懸念から現在、投与されることはなくなりました。
効能・効果
透析を行っている人の慢性腎不全の高リン血症の改善。
副作用
憩室炎、消化管出血、肝機能障害、胃腸障害、消化性潰瘍、虚血性腸炎、腸閉塞。その他:吐き気、軟便、食欲不振、貧血、消化不良、掻痒感、下痢、肝機能異常、嘔吐、腹部膨満感、腹痛、便秘など。
フォスブロックの注意点
相互作用で悪影響を及ぼすものとして不整脈用剤や抗癲癇薬があげられます。
気をつけるべきケース
腹部手術を過去に行っている場合。腸管憩室、消化管障害が認められる場合。痔疾若しくは便秘を認める場合。
利用できないケース
小児、高齢者、妊婦。腸閉塞を認める場合。過去に本薬剤の成分に対する過敏症を招いている場合。