アルポート症候群

症状

次第に蛋白尿が増えていきます。また目症状である網膜色素変性や白内障が見られたり、難聴を招くことがあります。聴力は高振度領域において支障をきたし、多くは十歳を超えたあたりから見られます。発見の切っ掛けは、血尿や蛋白尿であることが多く、十歳までに見られます。難聴は患者の四割程度に認められ、白内障や網膜色素変性などは凡そ一割程度の男性に見られます。

原因

異なる型のものもありますが、多くが、X染色体優性の遺伝形式となります。Ⅳ型コラーゲン遺伝子の異常が原因であり、この物質は糸球体基底膜の主な成分となります。また糸球体基底膜は腎臓に存在します。尚、アルポート症候群は遺伝性腎炎(いでんせいじんえん)とも呼ばれています。

治療法

腎臓移植及び透析が最後の選択肢となります。本疾患では確立された治療方法は存在していません。診断では特徴的な所見が腎生検で得られることと、同一家族に腎疾患を有する者が存在することなどが重要となります。