症状

血便や腹部の腫れが生じます。また、腸液を吐いたりすることもあります。更に一過性の呼吸停止を何度も生じる無呼吸発作や、居眠り、体温低下なども見られます。壊死性腸炎（えしせいちょうえん）を招いた新生児は直ちに体調が悪くなります。

原因

早産児に見られる疾患であり、腸の中において傷が発生するものです。どうして損傷するのかハッキリとした原因は分かっていませんが、早産児が不健康である場合、腸内へ送られる血液が減少することに由来するものと考えられています。これによって腸の中で損傷を発生させやすい傾向を招き、延いては細菌の進入を容易にさせてしまいます。更に腸壁において穿孔が生じると、腹膜炎を発生させます。これは腸の内容物が腹腔に流入するためです。また敗血症を引き起こす要因にもなり、酷いケースでは生命を脅かします。

治療法

症状が悪化して止まらないケースや腸に孔が開いてしまった場合は手術適応となります。しかし、大半の症例で手術は行いません。とても具合が悪化している新生児や、体が小さい場合、腹腔内に腹膜ドレーンを留置します。これは腹膜液などを除去するための管であり、これと共に抗生物質を用いることで改善を示します。体格の大きい乳児のケースでは、腸の一部を切除し、その場所に正常な腸の皮膚を結合させます。また、オストミーと呼ばれる手術を要しますが、これは臨時に開口部を作って老廃物を出す目的で行われます。