伝染性軟属腫

症状

真ん中に臍を有するいわゆる水疣のことを言います。四肢、体幹に好発しますが、体のあらゆる部分に生じます。伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)は五歳前後の小児に多く見られ、通常、特に症状はありません。ただし、軽度の痒みを伴うこともあります。

原因

伝染性軟属腫ウイルスに感染することが原因となります。二本鎖DNAウイルスであり、ポックスウイルス科に属し、人間のみを宿主にします。皮膚から入り込むと、細胞質内で増加し、自己播種によって拡大します。種類は一型から四型まで知られており、多くは一型となります。

治療法

通常、放置しても自然治癒します。これといった症状は特に示さず、自身障害性の認められない良性疾患です。ただし、他の人に移してしまうリスクや拡大する恐れ、治癒に達するまで長期間必要であることから、早くに治療した方が良いとも言われています。治療する際は、内容物を取り除くため、トラコーマピンセットと呼ばれる器具が用いられます。局所麻酔薬が用いられることもありますが、これは痛みを随伴させるためです。しかし、多発している場合は困難を極めるため、凍結療法など何回か行うこともあります。