症状
高熱の他、咳、鼻漏、全身倦怠感、頭痛、関節痛などが現れます。小児の場合、熱や咳が目立つ一方で、頭痛や関節痛といった全身症状はあまり目立ちません。
原因
ウイルスの中では中型となり、RNAウイルスとなります。この内、A型とB型が大流行を起こします。小児では数日から一週間ほど高熱を出しますが、一旦改善してから再燃する二峰性発熱も認められます。しかし、咳や鼻水が表に出やすく、関節痛や頭痛、全身のだるさといった全身症状が控えめとなります。そのため、アデノウイルスやRSウイルスなどとの鑑別が難しいケースも見られます。尚、インフルエンザを発症してから、神経症状や意識障害を招く疾患をインフルエンザ脳症と言います。これらの症状は発熱してから一日以内に悪化していきます。しかし、脳症をインフルエンザウイルスから引き起こす詳細な原因は解明されていません。
治療法
タミフル、リレンザ、解熱薬などが用いられます。タミフルはノイラミダーゼ阻害薬を内服によって用いるものを言います。小児用ドライシロップ薬は一歳を超えた小児に適用される抗ウイルス薬ですが、体重によってはカプセルも用いられます。タミフルを用いた場合、発症してから二日以内に服用します。ただし、多用することで耐性ウイルス出現の懸念や下痢や嘔吐、悪心といった副作用も見られることがあります。報告例では急性腎不全などの副作用が存在しています。