症状

二つに分類され、上顎洞癌が進行して発生したものと上顎に位置する歯肉癌が進行したものがあります。前者は進行に伴って骨の内部に浸潤し、上顎洞からの進行癌と類似の症状を呈します。上顎洞癌（じょうがくどうがん）では最初に骨が壊されて行くため、骨の症状が口腔粘膜のただれより先に現れます。発生は上顎洞粘膜であり、ここから上顎骨内部へ進行していきます。また、骨の破壊が進行するに伴って歯のゆれや痛みを生じます。更に歯のゆれは歯槽膿漏と類似しているため、識別を要します。その他、眼球突出や鼻出血、鼻づまり、悪臭を放つ鼻汁といった症状を示すケースもあります。

原因

上顎歯肉癌から進展する場合と上顎洞癌から進行するケースがあり、いずれも上顎癌（じょうがくがん）です。

治療法

大抵併用療法が採用され、手術のほか化学療法や放射線療法を組み合わせて実施されます。上顎洞癌の治療は難しいと言われており、これには骨の形状や初期の発見の困難さ、放射線の効きにくさなどが挙げられます。また、首のリンパ節手術を不要とするケースもあり、これはリンパ節転移が遅滞するためです。術後は、顎義歯を用いて、上顎を除去した欠損部に入れます。