症状

発熱や頭痛、体重が減るなどといった症状を訴えます。また倦怠感、頸部及び肩甲部においての硬直や疼痛も見られます。頭痛は片側性で且つ拍動性とされ、夜中に生じることが多いとされます。肥厚した側頭動脈には痛みが感じられます。その他、視力障害や下顎痛など間欠性に生じ、中には失明に至るケースもあります。尚、巨細胞性動脈炎（きょさいぼうせいどうみゃくえん）は側頭動脈炎（そくとうどうみゃくえん）とも言われます。

原因

巨細胞とマクロファージ、リンパ球などが集積し、中動脈から大動脈において動脈炎を引き起こします。その原因はハッキリ分かっておらず、頸動脈及び分岐部、中でも側頭動脈の病変が主徴となります。男女共に見られ、高齢者に多く認められます。日本ではあまり見られない疾患ですが、やや女性に多いとも言われています。発熱や体重減少、頭痛、視力低下を見ますが、不安感、聴力障害、記憶力低下、鬱病などを生じることもあります。更に解離性大動脈瘤や鎖骨下動脈盗血症候群、間欠性跛行などを認めることもありますが、これは大動脈に支障をきたすことで出現します。しかし、その発生率は高安動脈炎に比較すると少ないとされます。

治療法

失明にいたることもあるため、早期から副腎皮質ステロイド薬が用いられます。また免疫抑制薬が利用されることもあります。