症状
関節リウマチにかかってから十数年後に生じるケースが多くなっていますが、その発症率は僅か一パーセントとなっています。また六十歳前後に好発し、男性より女性の方に多くなっています。大抵は関節外症状である下腿潰瘍や血管炎、肺線維症、リウマトイド結節、熱の上昇などを随伴させます。
原因
関節リウマチに脾腫及び白血球数低下を随伴させるものを言い、特にハッキリとした原因の分からない好中球数低下と共に感染症の罹り易さが普通のリウマチと異なる点となります。しかし、脾腫はフェルティ症候群(ふぇるてぃしょうこうぐん)だけでなく普通の関節リウマチにも見られるため、その識別に脾腫は関係ないとも考えられています。また関節外症状及び感染のしやすさと好中球数低下に相互関係が認めらる一方、脾臓の大きさには影響を受けないこともその理由としてあげられます。ただし、脾臓を摘出した際に一過性の好中球増加を示すため、脾臓との因果関係は示唆されています。
治療法
G-CSFに効果が指摘されています。かつては脾臓の摘出が実施されていましたが、これは易感染性を呈する人に対して適用されていました。しかし、好中球数の低下は一時的なものである場合や増えても好中球の働きそのものが改善されないケースも認められるため、近年ではあまり実施されません。フェルティ症候群は通常の関節リウマチに比較すると見通しも悪くなっていますが、これは易感染性に起因します。