成人スティル病

症状

ほとんどの症例においてスパイク状の高熱や多関節炎を呈します。また発熱の際にはリウマトイド疹が顔面、四肢、体幹に現れます。しかし、瘢痕は残存せず、痒みも認められません。一方、多関節炎では骨癒合を招くケースが多いものの、骨の破壊はあまり見られません。しかしその機能には支障をきたす例が見られます。その他、脾腫及び肝腫、リンパ節腫大が見られ、咽頭痛や薬剤アレルギーなども多いと指摘されています。

原因

若年性関節リウマチが十六歳以下で発症するのに対し、成人スティル病(せいじんすてぃるびょう)は十六歳以上で発症します。そのため、本疾患は若年性関節リウマチに良く似たものとなります。炎症が全身に認められる疾患であり、熱の上昇、多関節炎、皮疹を特徴とします。多くは三十五歳以内に発病が認められますが、老齢者で発症した場合は女性に多いとの指摘もなされています。

治療法

ステロイド薬が多くの例で用いられます。これにはパルス療法も含まれ、更に免疫抑制薬であるメトトレキサートといったものが用いられることもあります。通常、生命の見通しは良好とされていますが、合併症としてアミロイドーシスや血球貪食症候群、DIC、多臓器障害を伴ったり、骨破壊が悪化したケースでは見通しも悪化します。慢性関節炎を随伴させるものと随伴させないものがあり、多くの症例で再発と寛解が何度も起こります。