EBウイルス感染症

症状

伝染性単核球症では、発熱、頭痛、筋肉痛、食欲不振、倦怠感などを呈します。発症は、これらの感冒様症状からはじまり、特に熱の上昇、頸部のリンパ節腫脹、咽頭痛が主症状となります。また、扁桃が赤くはれ、腫大を呈します。経過の最中は、様々な発疹や黄疸、肝腫、脾腫などを認めます。熱は四十度にも及ぶ高熱であり、一週間から二週間程度継続する傾向にあります。慢性活動性EBウイルス感染症では、熱の上昇、リンパ節腫脹、肝機能障害、肝腫、脾腫、蚊アレルギーなどが一年以上に達するケースもあります。潜伏感染と持続感染が重なり、何らかの原因によってEBウイルスが再活性化すると、さまざまな症状を呈するようになります。

原因

飛沫、唾液、接触によって感染しますが、輸血に起因するケースも見られます。健常者の口腔内や咽頭に見られ、日本ではほとんど幼児期に初感染します。また、小児期において初感染を生じたケースでは、不顕性感染がほとんどとなります。一方、学童期に入ってからでは伝染性単核球症の症状を示します。EBウイルス感染症の場合、リンパ組織や咽頭粘膜上皮においてウイルスは増えていきます。これによってBリンパ球へ感染し、今度は腫脹性にBリンパ球が増えていきます。その際、免疫機能に異常がなければ、ナチュラルキラー細胞やTリンパ球によってBリンパ球の増殖は調整されることになります。

治療法

これといった治療方法は存在せず、対症療法が主軸となります。合併症に対しては、それぞれに対応する治療を行います。尚、アンピシリンは発疹を生じるため、禁忌とされます。ただし、EBウイルス感染症が治癒してから細菌感染症にかかった場合、アンピシリンを用いることができます。