ムコール症

ムコール症の症状

肺型では咳、呼吸困難、胸痛、喀血、血痰などを生じます。消化管型では下痢やそれに伴う腹痛、下血などが出現します。播種型では感染した各臓器症状が見られます。鼻脳型では顔面疼痛、眼瞼下垂、眼球突出、視力障害、鼻根部膨隆、壊死組織を随伴させる黒色滲出物などが見られます。皮膚型では皮膚壊死が見られ、その境界は顕著な黒色をしています。尚、鼻脳ムコール症は診断も容易とされます。これは特徴的な所見が見られるためです。また侵襲性肺アスペルギルス症に類似した肺ムコール症も特徴的となります。

ムコール症の原因

肺型、消化管型、播種型、鼻脳型、皮膚型に分類される外因性真菌症となります。ムコール目由来のムコール属、接合菌門、接合菌網、リゾプス属、アブシジア属などに起因します。感染経路は経気道性ですが、経皮性、経口性の場合もあります。急性壊死性炎や出血性梗塞を招きますが、これは高度の血管侵襲性に由来します。

ムコール症の治療法

アムホテリシンBが用いられます。ムコール症ではこの抗真菌薬にだけ効果が認められています。また外科的切除は、皮膚ムコール症や鼻脳ムコール症に対して行います。播種型及び肺型の見通しは悪く、これは免疫機能低下に由来します。即ち、免疫能の改善が見られない場合、見通しも悪くなります。一方、鼻脳型の見通しはこれらに比較すると改善されています。