毒素性ショック症候群

症状

急激に発熱を生じ、それと共に倦怠感や嘔吐、頭痛、喉痛、水様性下痢、眼の充血、全身性の発疹などが現れます。血圧低下は著明であり、ショック状態を引き起こすこともあり、意識喪失を見るケースもあります。また、心臓や腎臓、肝臓などにも支障をきたします。しかし、症状が改善されると、諸臓器の症状も軽快します。

原因

連鎖球菌或はブドウ球菌が産生する毒素に起因する症候群を毒素性ショック症候群と言います。大半はブドウ球菌を原因としており、感染してはじめて毒素を生成する場合と、体表に存在しているだけの菌によって生成されてしまう場合があります。ただし、本症候群が引き起こされる原因はハッキリ分かっていません。一度発症すると再燃しやすい傾向にあります。

治療法

本疾患はタンポンの利用で増殖を促すため、これを使うのを中止します。特に吸収力の高いタンポンには、その傾向が強く現れます。同時に抗生物質の投与による治療方法もとられます。重症化すると死に至ることもあります。ただし、タンポンと関係のない毒素性ショック症候群では、確立した予防対策は知られていません。本疾患は抗生物質で原因菌が消滅されないと、再燃しやすい傾向にあります。尚、血液検査は他疾患を精査するために行われるものであり、本疾患を証明するものではありません。つまり、毒素性ショック症候群を見つけ出す検査方法は現在のところ存在していません。