赤痢アメーバ症

赤痢アメーバ症の症状

腸アメーバ症では特に症状を示さないこともあります。この場合、便中には嚢子が見られます。軽度であれば、軟便や軽い下痢ぐらいとなりますが、重症化すると粘血便が見られると共に鼓腸や回盲部圧痛、しぶり腹などを出現させます。無治療であれば、腹膜炎、大腸周囲炎、腸穿孔などを合わせて発症します。腸外アメーバ症は多臓器転移を原因とするものであり、血行性に原発性潰瘍病巣から移動します。ただし、肝膿瘍を初期段階で出現させる症例もあります。

赤痢アメーバ症の原因

便中に存在する成熟嚢子の経口感染に起因します。成熟嚢子は休止状況下あるものを指していてシストとも呼ばれています。通常これを含んだ食品若しくは飲料水などを口から摂取することによって感染に至ります。赤痢アメーバ症は開発途上国に多く見られるものですが、先進国でも見られます。シストは大腸に移動するとここで増殖し潰瘍を出現させます。また腹痛やそれにともなって粘血性下痢を随伴させます。放置すると数年経過してから肺及び肝臓において膿瘍を形成する場合もあります。発症は一週間から四週間程度の潜伏期経過後となります。診断では血清を利用した免疫検査が行われ、また大腸に起こった病変部、下痢便、膿瘍液などから原虫を発見して診断されることもあります。

赤痢アメーバ症の治療法

メトロニダゾールが用いられます。またエリスロマイシンやテトラサイクリンが合わせて用いられることもあります。更にチニダゾールも使われますが、これはメトロニダゾールと同じカテゴリーに分類されるものです。ただし、メトロニダゾールには鬱状態を招いたり、胃腸障害、末梢神経炎といった副作用があります。