スティーブンス・ジョンソン症候群

症状

突如として多形紅斑が現れると共に全身症状である発熱、関節痛、胸痛、筋痛、胃腸障害、全身倦怠感などを生じます。高度な浮腫は多形紅斑からなる皮疹であり、出血及び水疱を随伴させます。発生部位は、四肢伸側から体幹、顔面など全身に及び、重症化するケースが多いとされます。また、外陰粘膜では糜爛、出血性水疱、血痂、膿汁、紅斑などが見られ、高度な疼痛も生じます。更に鼻、口腔、下部排泄口の周囲、眼などの粘膜においても顕著に現れます。眼には角膜混濁や潰瘍、結膜炎、癒着などを招き、後遺症として失明などを残存させることもあります。腎臓や肝臓において障害を随伴させるケースでは全身管理を要します。

原因

多くの場合、薬剤が原因となっています。スティーブンス・ジョンソン症候群は、粘膜皮膚眼症候群とも呼ばれていて、多形紅斑と共に、全身症状である熱の上昇や関節痛、そして粘膜病変、眼病変を生じる疾患です。

治療法

治療が不適切だと中毒性表皮壊死症(TEN)への進展や腎不全、肺炎などを招き致命的になることもあります。後遺症を残す重症化した症例では、結膜癒着や角膜混濁などが見られます。そのため、なるべく早く診断して治療することが予後を左右します。基本的にはステロイドの全身投与が行われ、ケースによってはステロイドパルス療法も行われます。また全身管理として補液などが行われ、粘膜及び皮膚を守るために軟膏を用います。