症状
症状があまり示されないため、不明瞭なケースが多いとされます。クリプトコッカス症は髄膜に発症する場合が多いとされますが、皮膚や肺などにも生じます。髄膜炎を招いた場合、錯乱及び頭痛を生じます。肺に発生したケースでは咳及び胸痛が見られますが、症状を示さないケースもあります。重症化すると呼吸困難を招きます。診断は、体液や組織検査から判定されます。また、抗体が精査されることもあります。この場合の検査は髄液及び血液となります。
原因
クリプトコッカスネオフォルマンスの感染によって引き起こされます。この真菌は世界各地に分布しており、かつてはほとんど見られなかった感染症です。エイズが世界的に流行してから比較的見られるようになり、他にもサルコイドーシスやホジキン病患者などに発症します。また、コルチコステロイド薬を長期間利用している場合にも見られます。
治療法
アムホテリシンBやフルコナゾールなどが用いられます。その他、フルシトシンなどが使われることもあります。ただし、免疫不全が見られず、その機能に異常を認めない場合で且つ肺の一部においてのみ感染が見られるケースでは無治療でも改善されます。