大腸菌感染症

大腸菌感染症の症状

腎盂腎炎や膀胱炎など、尿路系のものは逆行性に大腸菌が移動して膀胱内へ入り込み、ここで増殖して炎症を招きます。その際、まず膀胱炎を引き起こしてから腎盂腎炎を出現させます。膀胱炎では残尿感や排尿痛、頻尿などを引き起こし、腎盂腎炎ではこれらの症状と共に熱の上昇や腰痛などを示すようになります。胆管炎や胆嚢炎など、胆道系のものは逆行性に大腸菌が胆道へ入り込みます。胆嚢から胆管へ菌が達すると、胆管炎だけでなく肝膿瘍を生じることもあります。また、急性の胆嚢炎の内、破裂若しくは壊死を随伴させた症例では、多くが大腸菌由来のものとなります。呼吸器系では慢性気道感染症や肺炎などを引き起こす原因菌となり、特に免疫不全が見られる場合に生じます。大腸菌は経気道性に入り込みます。

大腸菌感染症の原因

腸管内における細菌叢を形成しており、他の菌種と共生共存を維持しています。問題となるのは、呼吸器や尿路など他の器官に大腸菌が侵入することであり、これによって病原性を生じます。これを異所性感染と言いますが、腸管内に存在している際は、病原性をほぼ示すことはありません。胆道感染症、呼吸器感染症、尿路感染症などの起炎菌となるものであり、更に拡大すると髄膜炎や敗血症などを招きます。

大腸菌感染症の治療法

フロロキノロン系、アミノグリコシド系、第二世代セフェム系の薬剤が大腸菌感染症(だいちょうきんかんせんしょう)で最初に用いられます。重症化したケースでは、カルバペネム系や第三世代セフェム系薬が加わります。その他、ペ二シリナーゼ阻害薬合剤がペ二シリナーゼ産生菌に有効とされます。