強直性脊椎炎

症状

初期段階では腰痛や運動制限が生じます。発症は急激であり、咳をすることによって痛みは強まります。間欠性且つ片方において生じますが、次第に両側性となり慢性化した痛みへと進展します。炎症も進行に伴って骨化若しくは線維化し、次第に胸椎や腰椎の動く範囲に制限が生じます。強直性脊椎炎(きょうちょくせいせきついえん)は、背中や腰部において痛みを生じ、進行と共に動かなくなっていく疾患を言います。悪化すると背骨は完全に動かなくなり、骨性硬直を招きます。

原因

免疫異常が遺伝的素因と共に細菌感染などに起因して生じ、これによって骨と靭帯の結合個所において持続性の炎症を引き起こすものと考えられていますが、ハッキリとした原因は解明されていません。

治療法

関節や背骨の障害を予防するため、リハビリテーション若しくは運動療法が行われます。また薬物療法では抗リウマチ薬や消炎鎮痛薬などが適用されます。しかし、本疾患の原因がハッキリ分かっていないため根治させる治療方法は知られていません。従って、疼痛を抑える目的で非ステロイド抗炎症薬による薬物療法と理学療法が主軸となります。ただし、脊椎障害から歩くことも難しくなったケースでは手術適応となります。尚、近年ではスルファサラジンに効果があるとする報告例が多数存在しています。