更年期障害

症状

頭痛や倦怠感、疲労感、耳鳴り、眩暈、憂鬱状態、不安、記憶力低下、不眠といった症状を訴えるようになります。いずれも精神上の症状ですが、情緒不安定から不安だけでなくイライラしたりもします。また、何事もやる気がなくなり、無気力の傾向を示します。身体面では手足の痺れなど感覚異常が見られます。吐き気や食欲不振、便秘、下痢、頻尿といった症状も出現します。更に顔が火照り、動悸、冷えといった血管由来の異常や関節痛、腰痛、肩凝りなども訴えるようになります。

原因

卵巣機能低下に起因して女性ホルモンの分泌量が減少することや、家庭問題など環境要因が原因と言われています。更年期に入る頃は、子供も自立し、孤独になる傾向があります。また、親の死或はその介護などさまざまな問題に直面する時期でもあります。老いを感じる時期でもあり、こういったストレスなども更年期には生じやすくなります。更に女性ホルモンの分泌量が減ると、眠れなくなったり、発汗、火照りなどを生じます。ただし、何故これらの症状が出現するのかは明確にされていません。尚、更年期とは五十歳前後を主軸とする時期のことを指していますが、これは閉経を迎える前後の時期に由来します。人によって多少の差はありますが、この時期になると精神面及び身体面において多彩な不調を示すようになります。これを更年期障害(こうねんきしょうがい)と言いますが、中心となる症状は不定愁訴となります。

治療法

基本的に薬物療法となります。発汗や冷え、火照り、のぼせなどにはホルモン補充療法に有効性が認められています。また症状に応じて睡眠薬や抗不安薬、抗鬱薬なども用いられます。その他、支持的な精神療法が実施されることもあります。