産褥期精神病

症状

会話が支離滅裂になり、意味不明の話をします。不眠や妄想、幻覚なども現れます。落ち着きを失い、気分に安定が見られなくなります。突如として笑ったり、泣き出したりします。興奮から錯乱状態を引き起こすこともあります。自分の子供が泣いても関心がなく、周りの人間に対しても反応を示さなくなります。

原因

出産後、数週間経過した後突如として発症する疾患であり、産褥期精神病(さんじょくきせいしんびょう)の発症原因は詳細に分かっていません。ただし、あまり見られない病気です。尚、マタニティーブルーズは産褥期鬱病に類似する疾患であり、産後一週間程度で発症します。うつ状態を引き起こし、集中力低下、不安などを生じます。また気分の高揚が見られる一方で、泣きやすい傾向になります。いずれの症状も一時的なものであり、数週間で症状も消失していきます。そのため、治療の必要性はないとされています。しかし、鬱病の前兆となる場合もあるため、その鑑別に注意を要します。

治療法

抗不安薬や抗鬱薬などが症状に対して用いられますが、基本的に抗精神病薬による治療が主軸となります。これらの薬剤は産後であれば、その成分が母乳に含まれて排出されてしまうことがあります。治療には少々時間を要することもありますが、見通しは良いとされています。しかし、再発傾向が認められるため、注意を要します。