アルコール依存症

症状

体内に存在するアルコール濃度の低下によって、全身痙攣、幻覚、手指の振るえ、振戦譫妄といった禁断症状が出現します。また数ヶ月経過すると抑鬱状態や不安、不機嫌、イライラなどが認められます。これらの禁断症状はアルコールを摂取することでなくなります。しかし、このことは自分の力で禁酒をすることが困難であることを示しています。

原因

飲酒が長年習慣的に繰り返され、アルコールの存在なくしては通常の生活を送ることができなくなった異常な状態を指しています。お酒を断絶できないのは長期に渡る過剰な飲酒に起因して脳神経機能へ変調をもたらしているからだと言われています。また、依存的且つ欲求不満を持ち、これらに対する耐性がほとんどない人に発症しやすいとされています。そのため、小心でありながら攻撃的且つ自己顕示欲を強く持つ人に多く見られます。更に人間関係の不適応やアルコールを飲みやすい環境下なども原因とされています。

治療法

薬物療法ではシアナミドやジスルフィラムといった抗酒剤が用いられます。アルコール依存症(あるこーるいぞんしょう)では原則禁酒を継続することが治療の目標になります。しかし、多くの場合、自力での禁酒は難しいとされています。そのため、入院措置から抗酒剤、そのほか禁酒を支援する団体などへ加入するといった方法がとられます。