広場恐怖症

症状

人間が多くいる場所において高度の不安が生じた際、そこから簡単に脱出できないことに強い不安を感じます。もともと本疾患は、人間の多い場所を恐怖することに由来して広場恐怖症(ひろばきょうふしょう)と呼ばれるようになりました。乗り物に乗ったり、広い場所の真ん中に座ったりした際にパニック発作を招き、その後本疾患を引き起こすことがあります。いずれの場合も広場恐怖症を招く原因となります。しかし、こういった場所でも不快感を示すだけで、パニックを引き起こさない場合や、時間が経過した後にパニック発作を招くこともあります。また、日常生活をうまく送れなくなり、引きこもりがちになってしまう場合もあります。

原因

不安を蒙った際に即座に脱出できない所へ閉鎖されることに恐怖を感じ、これを避けようとする心理に起因します。多くは二十代で見られ、中年以降の発症はあまり見られません。

治療法

曝露療法などに有効性が認められています。これは不安をわざと引き起こし、その状況に適応させるためで、多くの場合、改善を示します。しかし本疾患に抑鬱状態を高度に随伴させるケースなどでは、抗鬱薬が用いられます。この場合、曝露療法などの行動療法に支障をきたします。そのため、治療を始める前に少しずつ使用量を減少させる必要性があります。尚、抗鬱薬には中枢神経を抑えてしまう作用があります。これが行動療法に支障をきたします。