鬱病

症状

周りから見ると元気が無くなり、常時落ち込んだ状態になっています。動作は遅く、優柔不断、ため息などが目立つようになります。無気力になり一日中寝てゴロゴロするようになります。また、人との接触を避け、落ち着きもなくなります。精神面では、憂鬱状態となり、何を行うにも面倒になり、やる気を消失します。不安な気持ちが亢進する一方、イライラもします。思考はネガティブになり、集中力に欠けます。くだらないものに捕らわれ、死にたいと考えたりします。現実感を失い、タバコや酒などに溺れます。身体面では、全身性の倦怠感、手足の痺れ、動悸、口渇、食欲減退、吐き気、腹痛、便秘、下痢、頭痛、肩凝り、腰痛、不眠症、耳鳴りなどが見られるようになります。

原因

薬や疾患といった原因が明確にされているものを除いては何故発症するのか分かっていません。遺伝性も指摘されていますが、これもハッキリしていません。しかし、同じ家族には複数の鬱病(うつびょう)患者が認められることから遺伝性を完全に否定することもできません。また、同一家族であれば様々な生活習慣が類似しているため、これらが鬱病を引き起こす一つの要因とも言われています。発症の原因は不明とされているものの、心理的或は環境的要因が引き金になっていると言われています。その引き金は苦痛だけでなく、他人から見ると祝福すべきことで発症することもあります。また、鬱病を引き起こしやすい性格では、執着気質や循環気質、メランコリー親和型といったものがあります。その他、高度なストレスに晒された場合も発症しやすくなると言われています。

治療法

薬物療法が主軸であり、抗鬱薬が用いられます。またケースによっては抗精神病薬や抗不安薬、睡眠薬なども併用されます。ただし、抗鬱薬の利用によって手足の痺れや口渇、動悸、眠気、排尿困難、便秘、視力障害といった副作用も認められます。その他、休養を十分にとることも重要となります。尚、鬱状態になると脳内のセロトニン及びノルアドレナリンが異常に低下しています。このことから神経伝達物質を強める抗鬱薬に効果が認められています。