症状
通常、痩せ願望から食物を摂取しなくなります。これが酷くなると実際に食物を摂取することが出来なくなり、女性では生理がなくなります。しかし、本人には病気と言う自覚が全くありません。また、時に隠れて食べ物を異常に摂取し、その度に便所で吐き出したり、下剤を用いたりします。しかし、生活の中では活動的である場合が多いと言われています。限度を超えると栄養失調から死に至ります。
原因
思春期の女性には痩せ願望が非常に強く存在し、多くの場合これが摂食障害(せっしょくしょうがい)の原因となっています。家族関係で見ると、長女に発症しやすくまた親に干渉されて育った女子に多いと言われています。これは依存と独立の相反する葛藤の中で、食生活にも影響を与えるのではないかと推測されています。つまり、母親に甘えることと共に生じる反発に由来します。しかし、食欲中枢と言われる視床下部に位置する神経に異常が発生して本疾患を招くのではないかとの指摘もなされています。
治療法
薬物では抗不安薬、抗鬱薬、抗精神病薬といったものが使われるケースもあります。基本的には入院を要し、栄養障害が重度であれば輸液などを実施します。また行動療法を行うと共に治療者との信頼関係構築も重要になってきます。しかし、入院措置で改善した場合でも、家へ帰ると再び本疾患を招くことが多いと言われており、根本的な治療は困難とされます。