アルツハイマー型痴呆

症状

初期、中期、末期に分けられます。初期では十分に睡眠できなくなり、眩暈や頭痛などを生じます。物忘れが頻繁に目立ち、外に出るのも億劫になります。憂鬱状態から無気力なっていきます。中期になると、物忘れの程度も悪化していきます。また面識のない人を親しい人と勘違いしたり、今済ませた食事さえも忘れてしまいます。家族が認識できなくなり、会話も少なくなります。

原因

神経原線維と呼ばれる変性した神経線維の束が形成され脳神経の細胞が壊死していきます。また老人斑と呼ばれるものが発生し、これは異常蛋白質であるベータアミロイドが沈着することに由来します。もともとアルツハイマーが発見したたために、アルツハイマー型痴呆と呼ばれるようになりました。原因は明確にされていませんが、脳の萎縮がまともな神経細胞の脱落から進んでいくものと考えられています。発症すると精神の働きにほとんど支障をきたすため、判断力、記憶力、計算力、言語、方向感覚といったものが異常を示します。初期では、記憶力低下から物忘れが目立ちます。また、頭痛や活動性の低下、うつ状態、不眠などが出現します。中期では物忘れも悪化し、遠い記憶は残っているものの、現在のことしか理解できなくなっていきます。更に徘徊や被害妄想、人格変化などもこの時期に見られます。末期では体も弱って、精神の働きも障害されていきます。延いては寝たきりの生活になり、致命的になります。

治療法

妄想、幻覚、不眠、不安、抑鬱といった症状には抗不安薬、抗鬱薬、睡眠薬、抗精神病薬などが適用されます。しかし、根本的に治癒させる治療薬は存在せず、また症状の悪化を食い止める薬もありません。