脳血管性痴呆

症状

初期では、記憶力低下からよく物忘れをし出します。僅か前のことを思い出せなくなり、外に出ると家に帰れなくなります。中期では、過去の記憶も乏しくなり、場所や日時も分からなくなります。人格は維持されているものの、理解力などは落ちていきます。また、被害妄想やせん妄、感情の変化なども見られます。末期では寝たきりの生活に移行します。いずれの時期でもアルツハイマー型痴呆と類似していますが、発症は突然になります。また、知能は全てが障害されることはなく、部分的に機能しています。そのため、マダラ痴呆とも言われます。原因が脳出血や脳梗塞であるため、これらの疾患を発症する中年過ぎに認められます。その他、感情変化なども見られます。

原因

広範囲に渡って脳神経細胞が損傷して発症する痴呆を脳血管性痴呆(のうけっかんせいちほう)と呼んでいます。本疾患を引き起こす原因には脳出血や脳梗塞などがあげられます。症状は、損傷した範囲或は場所によって異なってきます。脳出血及び脳梗塞由来の発作を招いた後、突如として痴呆が出現してきます。

治療法

脳循環改善薬や脳代謝改善薬などが用いられます。これらは脳血管障害の治療に用いられるものですが、脳血管障害を直接治癒させる薬ではありません。また、抗精神病薬がうつ状態、妄想、せん妄、不眠といった症状に対して適用されます。