症状

僅か前の出来事が記憶から消失する傾向にあり、意識は混濁します。不眠症から睡眠のリズムに異常をきたし、昼と夜がひっくり返ったりします。日常生活では、風呂や服をきたりする行動に支障が現れ、現在の日付や時間が認識できなくなります。また現在地も認識できなくなり、幻覚や幻想を見ることもあります。

原因

意識混濁を突如として引き起こすため、痴呆症状も突然招きます。譫妄（せんもう）は痴呆症と類似した症状ですが、発症時間が明確です。夜間せん妄は、早朝にはきちんと回復するものの夜間に幻覚などを生じる疾患です。症状が変動する傾向があります。発症には加齢も原因しますが、精神性のストレスや高度の疾患に起因します。腎不全や熱射病、脱水症状、脳出血、脳梗塞といったものが該当します。その他、睡眠薬や抗鬱薬、抗ヒスタミン薬、抗パーキンソン薬など薬剤に起因するものもあります。

治療法

基礎疾患の治療が優先されます。通常、原因となっている病気が治癒するとせん妄も消失します。しかし、高度のせん妄が見られ、正常ではない行動が目立つケースではせん妄への薬剤が用いられることもあります。その他、譫妄を引き起こしている原因が利用している薬剤に起因するものであれば、その使用を中止します。