症状
DSM-Ⅳでは、神経症(しんけいしょう)という分類自体がありません。しかし、一般には神経衰弱、ヒステリー、強迫神経症、不安神経症、恐怖症、抑鬱神経症、離人神経症、心気症を総称して神経症と言います。また、ノイローゼとも言います。
原因
遺伝と環境が原因となります。人はもともと様々な欲求を所有しているため、社会においても理想を持とうとします。しかし、現実的にはこうした欲求をなかなか達成できないものです。そういった場合、その欲求不満への耐性が問題となってきます。つまり、先天的にこの耐性が強いと神経症を引き起こす可能性は低くなります。一方、対人関係や家庭環境なども神経症を引き起こす要因になります。兄弟或は姉妹といった関係においては親の愛情の争奪戦があり、親子間には世代間から招く葛藤が生まれます。また、職場や近隣の人間関係から生じる葛藤が生まれます。いずれにしても人はこれらの葛藤から逃れて安定を求めるため、その代償として神経症を引き起こすことがあると考えられます。
治療法
現実に適応できないことが原因であるため、これを適応できるようにします。次いで、認知行動療法や洞察療法、精神分析療法、支持療法など、精神療法が行われます。また、ケースによっては抗精神病薬や抗不安薬なども使われます。その他、相談できる友達を作り、リラックスできる時間を設けることも大切です。本疾患は、適切な治療を施すことで治癒することが可能です。しかし、強迫神経症など、ケースによっては時間がかかる場合もあります。尚、精神療法では森田療法が良く知られています。