症状
息切れや呼吸困難、発汗、動悸、心悸亢進、吐き気、腹部不快感、感覚麻痺、疼き、身震い、冷感、熱感、心拍数増加、眩暈、ふらつき、そして自身の制御がうまく行われなくなります。様々な症状を出現させますが、DSM-4では、これらの症状が四つ以上重複して出現し、かつ十分以内に頂点に達するものをパニック障害と定義しています。
原因
青年期に多発する傾向があり、軽い鬱病の増加に伴って散見されるようになりました。異常なほど不安が高まると共に短期間でピークに達します。直ぐに治まりますが、一時間以上経過してから治まることもあります。身体面は正常であり、心電図による検査でも異常は認められません。原因はハッキリ分かっていませんが、精神的ストレスや過労などが引き金となるようです。発症は突然の傾向にあります。
治療法
精神療法と共に薬物療法が併用されます。発作の際には死への恐怖を感じますが、現実は死に至りません。そのため、本人は死への危険がないことを認識することが大切です。精神療法では行動療法や認知療法、精神分析療法、支持的精神療法などがありますが、いずれも医師が患者の精神へ働きかけるもので、人間関係や話しかけるといった方法で治療が試されます。薬物療法では、抗不安薬が第一選択肢になります。これは緊張や不安を除去させる働きがある薬であり、特にベンゾジアゼピン系のものが使用されます。眩暈や眠気、ふらつくといった副作用があるものの、即効性の高い薬です。しかし、長期間継続して利用することで依存性が出現するため、注意を要します。その他、抗鬱薬が用いられることもあります。