統合失調症

症状

集中力低下、不眠症、活力を失います。嫉妬深くなり、人を信じなくなる傾向を示します。そのため、親しい友達もいなくなります。人間関係には興味を示さず、一人を好みます。延いては人間関係を築くこともできなくなります。現実感を失い、自分が自分でないような気がしてきます。他人を悪く見る傾向にあり、八つ当たりすることもあります。また、テレパシーや霊感といった正常ではない思い込みから、行動にも異常が目立つようになります。基本的には妄想、幻覚、幻聴などが中心となります。更に、作為体験や自閉、病気という自覚もありません。会話にはまとまりがなく、支離滅裂な考え方になります。意思疎通の障害や感情表現にも支障が出てきます。

原因

精神面においてまとまりを欠損した病態を言い、2002年以前は精神分裂病と呼ばれていました。統合失調症(とうごうしっちょうしょう)は大脳辺縁系、基底核、前頭葉及び側頭葉といった広範囲で、機能障害を招いていますが、その原因はハッキリ分かっていません。同一家族に発症する場合が多いことから遺伝も指摘されていますが、その因果関係は解明されていません。また、抗精神病薬ではドーパミン作用を抑える薬が多用されているため、このドーパミンの分泌過剰若しくはドーパミンの受容体とのバランス崩壊に起因するのではないかと言われています。しかし、その因果関係の可能性があっても、何故そうなるのかはハッキリ解明されていません。更に、ストレスが発症の引き金になったり、性格的に敏感な人が発症しやすい傾向にありますが、これらに該当しない人でも発病することから、その関与はハッキリ分かっていません。以上のことから発症の原因は様々であり、根本的なことは分かっておりません。そのため、上記の様々な原因が相互に関係しながら、発病するものと考えるのが一般的になっています。

治療法

本疾患では薬物療法が中心となり、これを除外した精神療法には効果が認められないと考えられています。抗精神病薬は妄想をはじめ、幻覚や幻聴などに使われます。ドーパミンの作用を抑える働きもありますが、副作用も出現することがあります。眠気や肥満を招いたり、月経不順、落ち着きがなくなる、手指の振るえ、パーキンソン病様症状などが良く知られています。