精神分裂病

症状

通常、対人関係や日常生活などに支障がでます。症状の種類やその度合いなどは個人によって違います。発症は長期間かけて徐々に発症するケースや急激に出現する場合があります。精神機能が低下するため、抽象的な思考や、解決能力、注意力などにも支障が現れることもあります。大別すると陽性症状、陰性症状、認知障害に分類されます。陽性症状では、奇異というべき行動や思考障害、妄想、幻覚などを生じます。陰性症状では、会話が乏しくなったり、社会性が失われていきます。また感情は鈍くなり、快感も得られなくなります。認知障害では計画を立てたり、問題を解決したり、集中力、記憶力といった能力が障害されます。尚、本疾患は現在、統合失調症(とうごうしっちょうしょう)と呼ばれています。

原因

遺伝的且つ環境的要因が相互に関与して発症するものと推測されていますが、ハッキリとした精神分裂病(せいしんぶんれつびょう)の原因は解明されていません。家族に精神分裂病が見られる場合、発症率は高まります。一卵双生児の一方に見られると、他方は更に発症率が高まります。基本的には親のしつけや精神面での悪環境下で発症する障害ではないと言われています。また、生まれた際の低体重や分娩の際の低酸素、母体及び胎児における血液型不適合、妊娠中ごろにおけるインフルエンザ感染なども発症要因になるケースが見られます。

治療法

心理療法、抗精神病薬、リハビリテーションなどが治療の中心となります。基本的には症状を軽くし、再発及び機能低下予防を目的とします。尚、抗精神病薬は幻覚や妄想といった症状を軽くしたり、思考の不安定を改善させますが、体重増加や震え、不随意運動障害などの副作用を生じることがあります。