産褥期鬱病

症状

精神面では悲哀感や自責の念、意欲低下、イライラ、不安、抑鬱状態、判断力低下といった症状を訴えます。身体面では頭痛や不眠、疲労感、動悸、食欲低下、体重減少、肩凝りといった症状が現れます。また自分の子供に関心を示さなかったり、可愛いと思えなくなることもあるようです。更に、子供の僅かな変化から、異常に悪く解釈したり、自分を責めたりもします。産後においてはかなり疲弊してしまうため、本人だけでなく周囲も鬱病にかかっていることを見過ごしてしまう傾向にあります。これは産後ということもあって、出現した症状に対して軽く考えてしまうことに由来します。

原因

出産に起因するホルモンバランスの突然な変化によって引き起こされるとも言われていますが、産褥期鬱病(さんじょくきうつびょう)発症の詳細は分かっていません。そのため、特異なストレスや出産が重いなどといったことが引き金になるとも考えにくいとされています。尚、別名では産後鬱病(さんごうつびょう)とも言われています。

治療法

薬物療法が中心であり、抗鬱薬などが用いられます。また抗精神病薬は幻覚及び妄想などに適用され、不安へは抗不安薬が用いられます。ただし、産後ということもあって、服用した薬の成分は母乳を通して排出されることも考えられます。このため、薬を使用している最中は、授乳を避けます。産褥期鬱病は次の出産でも引き起こす可能性があるため、注意を要します。その他、休息を十分とることも大切です。