自律神経失調症

症状

自身の意思で制御できない神経であり、交感神経は内臓の作用を高めます。副交感神経は逆に抑える作用を持っていますが、これらの拮抗関係が崩れると体温調整が正常に行えなくなったり、汗が出ない、失神、失禁、夜尿といった症状が現れます。一般に良く知られている症状では全身倦怠感をはじめ、頭痛や肩凝り、動悸といったものがあります。

原因

自律神経は交感神経と副交感神経で構成されており、どちらも拮抗する関係にあります。交感神経は瞳孔を広げたり、心拍数を上昇させたりする働きを担い、副交感神経は瞳孔を縮小させたり、心拍数を低下させたり、リラックスさせる働きを持ちます。健康であれば、交感神経が昼間に興奮し、優位に作用します。反対に夜になると副交感神経が興奮します。このため、体と心を共にリラックスさせます。通常こういったバランスを維持している自律神経ですが、何らかの理由によってそのバランスが崩壊することがあります。これを自律神経失調症(じりつしんけいしっちょうしょう)と呼んでいて、何となく体の具合が悪い際によく用いられます。ただし、自律神経失調症そのものは単体の病気として認められないこともあります。この場合、器質的な自律神経失調症は異にします。

治療法

自律神経失調症を引き起こしている疾患の治療を実施します。また、便秘や低血圧といった症状には対症療法を行います。生活習慣が原因であれば、それを改善します。薬物療法ではいわゆる精神安定薬が用いられます。しかし、これは一時的な改善を示すものであり、根本的に原因となっている疾患の治療や生活習慣の改善が必要です。